古樹から生み出される複雑味!『オールド・ヴァイン 1945 トロンテス』を徹底レビュー

古樹から生み出される複雑味!『オールド・ヴァイン 1945 トロンテス』を徹底レビュー アルゼンチンワイン

こんにちは。latina-wine管理人です。

今回はアルゼンチンの大手ワイナリーであるエル・エステコ社が作る『オールド・ヴァイン 1945 トロンテス』のテイスティングレビューを行っていきます。

1945年に樹立された古樹から採れたトロンテス。どんな味わいなのか楽しみです!

筆者について
    2023年ワインエキスパート取得。1年間に飲むワインの本数は100本近く。世界各国のワインを幅広く愛飲
    本記事は独自の調査結果・基準を元に製作しておりますが、ECサイト等から送客手数料を受領しています。

    『オールド・ヴァイン 1945 トロンテス』とはどんなワインか?

    『オールド・ヴァイン 1945 トロンテス』とはどんなワインか?

    オールド・ヴァイン 1945 トロンテスは、のワイン名にもある通り、1945年に植えられた樹から収穫されたブドウを使って作られています。

    樹齢が高いため、ブドウの根が地中深くまで張り、テロワールのミネラルを吸い上げ、ワインに複雑味と凝縮感を与えてくれる点が特徴です。

    一般的なトロンテスはフルーティで華やかな香りが特徴ですが、このワインは古樹ならではのミネラル感、そしてしっかりとした骨格があり、ワインに複雑味をもたらしてくれます。

    『エル・エステコ』とはどんな作り手か?

    『エル・エステコ』とはどんな作り手か?

    テイスティングの前に、このワインの作り手である『エル・エステコ』についてご紹介します。

    エル・エステコは、1892年創業の長い歴史を持つワイナリーで、アルゼンチンの中でも名門と言えるワイナリーです。

    アルゼンチン北部のトロンテスの名産地として知られるサルタ州にあるカファジャテ渓谷にワイナリーを構えています。

    カファジャテ渓谷は標高1,700m~2,000mとかなりの高地。日差しも強く乾燥した気候で、昼夜の寒暖差も大きいことから、ブドウに凝縮感と強い酸味をもたらしてくれます。

    また、エル・エステコは1990年代より持続可能なワイン作りに取り組むために、積極的に有機農法を導入するなど、先進的な試みも行っています。

    『オールド・ヴァイン 1945 トロンテス』をテイスティング!

    ここからはテイスティングレビューを行っていきます。「外観」、「香り」、「味わい」、「料理とのペアリング」の4項目でレビューしていきます。

    明るいレモンイエローの外観

    明るいレモンイエローの外観

    まずは外観です。パッと見た印象はレモンイエロー。暖かい地域のシャルドネ等に見られる濃厚な色合いはほぼ感じられず、冷涼な地域で作られた白ワイン特有のクリアな色合いが見て取れます。

    この色合いから、酸味の強さ、ミネラル感を含んだワインであることが想像できます。テイスティングが楽しみです。

    グラスから漂う華やかな花の香り

    グラスから漂う華やかな花の香り

    続いて香りです。筆者はワインの香りを感じる時は、グラスに集中し香りを感じ取るように意識していますが、このワインはそんなことをしなくても明確にわかりやすい、バラの花のような華やかな花の香りが一気に飛び込んできます。

    トロンテスと似たような香りの品種で、ゲヴュルツトラミネールという品種があり、こちらも強い花の香りを感じ取ることが出来ますが、負けるとも劣らない強い香りを感じ取ることが出来ます。

    また、花の香りだけではありません。マスカットやライチといった芳香性の強いフルーツの香りも感じ取ることが出来ます。

    これは、、ワインの香りを楽しむことはできそうですが、逆に香りが強くて合わせる料理に困ってしまいそうな印象です。

    酸味とほのかな苦みが生み出す複雑味

    酸味とほのかな苦みが生み出す複雑味

    まず最初に華やかなバラ、ライチ、マスカットの香りが飛び込んできます。そして、華やかな香りの後には、やや強めの酸味を感じることができる。

    飲んだ後の余韻は、レモンの果皮からも感じられるほのかな苦味。レモングラスのような後味もあります。おそらくこれは古木由来の熟練されたブドウから生み出されるものかと思われます。

    渋みと深みはトロンテスの中でも一級品。これは、、より合わせる料理が難しそう

    料理とのペアリング 〜 魚介のトマトソースパスタ 〜

    料理とのペアリング 〜 魚介のトマトソースパスタ 〜

    今回のペアリングはかなり悩みましたが、トロンテスの香りに対抗できそうな、魚介のトマトソースパスタを選んでみました。

    トロンテスの強い香りに対抗するために魚介の旨みをしっかりと引き出す調理で、そこにトマトソースの酸味を加えています。味付けはシンプルに塩コショウのみ。ハーブと香りの強い野菜も加えて香りを強化しています。

    色合い的に白ワインに対して赤いトマトは合わないのでは?とも思いましたがあえて難しそうなトマトとの組み合わせはこのワインへの挑戦。味わいの特徴は近しいものがあるので合うと信じたいところです。

    その結果は、、トマトソースの酸味とトロンテスの香り、酸味が交わってお互いを引き立て合う、高相性のペアリングでした。

    ワインの酸味と渋みが、トマトソースの甘みを引き出してくれる点が驚きです。特に、酸味を帯びたトマトソースをたっぷりまぶしたエビとよく合います。

    逆にイカも入れたのですがあまり相性が良くないかも。イカの味が平ぺったいものに感じます。

    白ワインには白いものを合わせると言う常識を覆すペアリング。とても合う。美味しいです。これは面白い経験でした。

    『オールド・ヴァイン 1945 トロンテス』の評価まとめ

    総合評価 ★★★☆☆(3〜3.5)
    とにかく香りが強い。また、強い香りの中に古樹由来の渋み(苦み)を感じることができる。トロンテスの中でも複雑味を感じられるワイン。

    渋み ★★☆☆☆ (2:弱め)
    渋みと呼ぶべきか迷うが、古樹由来のレモングラスのような苦みを感じる。

    甘み ★★☆☆☆ (2:弱め)
    ほぼないが、ブドウ由来のほのかな甘味を感じる。

    酸味 ★★★★☆ (4:強め)
    爽やかで、生き生きとした酸味を強く感じる強る。

    香り ★★★★★ (5:強い)
    バラの花、ライチ、マスカットといった香りを強く感じる。

    今回テイスティングした『オールド・ヴァイン 1945 トロンテス』

    今回、テイスティングレビューをした『オールド・ヴァイン 1945 トロンテス』は以下より購入可能です。記事を読んで、興味を持った方はぜひ購入してみてくださいね。

    古木由来の凝縮感と複雑味が特徴「オールド・ヴァイン 1945 トロンテス」

    オールド・ヴァイン 1945 トロンテス
    出典 :Amazon
    価格:
    3,850 円
    (税込)
    この商品の特徴

    樹齢80年近くの古木(オールド・ヴァイン)のブドウが育む、凝縮感と複雑味が特徴のプレミアムワイン「オールド・ヴァイン 1945 トロンテス」です。

    ジャスミンのフローラルな香りに、マスカット、マルメロのジューシーな果実香が複雑に絡み合う、繊細で表現力豊かな味わいです。

    古木ならではの凝縮感と複雑味が、より深みのあるトロンテスを求める方を魅了します。

    柑橘系のフレッシュな果実味とミネラルのニュアンス、生き生きとした酸が全体を引き締める、トロンテスの中でも最高レベルの品質を持つワインです。

    スペック
    • 種類: 白ワイン
    • 品種: トロンテス 100%
    • 度数: 13.5% 〜 14.5%
    • 生産地: サルタ州(Salta)
    • 生産者: ボデガ・エル・エステコ(Bodega El Esteco)
    • 内容量: 750ml
    • 渋み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
    • 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
    • 酸味: ★★★★☆ (4:強め)
    • 果実味: ★★★★☆ (4:強め)
    • 合う料理: 魚介の天ぷら、生春巻き、アスパラガスのグリル
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    おわりに

    いかがでしたでしょうか?

    1945年から今まで生き続ける古樹から生まれたトロンテスは、複雑味を帯びつつもトロンテス特有の強い香りは失っておらず、ワイン通の人にも楽しんでもらえるワインではないかと感じました。

    値段は3,000円台とデイリーワインと呼ぶにはすこし高めの金額感ではありますが、その価格に十分見合ったワインだと感じます。過去にトロンテスを飲んだことがある方でも、このワインは一飲の価値があるワインだと思います。

    今回の記事が、ワイン好きの皆さんにとって何かしらのお役に立てれば幸いです。

    ※ 価格は2025年10月時点のものとなりますのでご注意ください。

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