世界有数のワイン生産国として知られるチリ。
チリワインと聞くと、そのコストパフォーマンスの高さで親しまれているイメージが強いかもしれません。しかし、実は世界に誇る多くの高級ワインが存在しています。
では、チリの高級ワインにはどのような魅力が秘められており、ワインが存在しているのでしょうか?
この記事では、
- チリ高級ワインの産地、造り手
- チリ高級ワインを選ぶためのポイント
- チリ高級ワイン9選
をご紹介します。
この記事を読めば、チリの高級ワインに対する知識が深まり、お好みの高級ワインに出会えます。
ぜひ最後まで記事を読み進め、地理高級ワインの世界を堪能してください。

- チリの高級ワインについて
- チリの高級ワインが作られる産地
- チリで高級ワインを手がける作り手
- チリの高級ワインの選び方
- チリの高級ワインのおすすめ9選
- モンテス最高峰の赤ワイン「モンテス・アルファ・エム」
- コノスルの情熱と技術が凝縮された、別格のピノ・ノワール「コノスル・オシオ ピノ・ノワール」
- 世界の二大巨頭による究極のコラボレーション「アルマヴィーヴァ コンチャ・イ・トロ&バロン・フィリップ・ロートシルト」
- 世界最高峰のワインを抑えて1位を獲得したチリワイン「セーニャ」
- チリ名門コンチャ・イ・トロを代表する高級ワイン「ドン・メルチョー カベルネ・ソーヴィニヨン」
- チリ固有品種カルメネールが主体の高級ワイン「クロ・アパルタ」
- チリ高級ワインの多様性を感じるワイン「クロ・デ・ファ」
- チリが誇るトッププレミアムワイン「ドン・マキシミアーノ・ファウンダーズ・リザーブ」
- クリーミーな厚みの中に存在する突き抜けたミネラル感「ヴィーニャ・エラスリス ラス・ピサラ・シャルドネ」
- 比較表
- おわりに
チリの高級ワインについて

「安旨ワイン」のイメージが強いチリワインですが、ここ数十年で『世界トップクラスの評価を獲得する高級ワインの銘醸地』へと進化を遂げています。
1980年代後半の「スーパー・プレミアム」誕生、さらにボルドー名門との共同プロジェクトや国際的なブラインド・テイスティングでの快挙が重なり、品質が飛躍的に向上し、高品質なワインを作り出す産地へと進化を遂げています。
チリは太平洋とアンデス山脈に囲まれており、その環境は昼夜の大きな寒暖差を生み、ぶどうは日中にしっかりと熟成。夜間に酸を保持することができることで、濃厚さとエレガンスを兼ね備えた良質なワインが生まれるのです。
さらに、ヨーロッパの最新の技術・哲学が融合しすることで、唯一無二のテロワールを表現した特別な存在となり、ワイン愛好家を深く魅了しています。
チリの高級ワインが作られる産地

チリは南北に細長い国土を持ち、それぞれのエリアごとに作られるワインの趣が異なります。
では、チリにはどのような産地があり、それぞれどんな特徴を持っているのでしょうか?具体的に見ていきましょう。
アコンカグア・ヴァレー(Aconcagua Valley)
チリのワイン造りの進化を象徴するアコンカグア・ヴァレーは、アンデス山脈のと太平洋に囲まれた地域。東西で劇的なテロワールの変化を遂げる、チリを代表する高級ワイン産地です。
内陸部(アンデス側)は、日中の強い日差しと夜間の冷涼な風が昼夜の寒暖差を生み、ブドウに凝縮感と健全な酸を与えます。ここで造られるカベルネ・ソーヴィニヨンなどの赤ワインは、カシスやスパイスの複雑な香りに満ち、力強く緻密なタンニンが特徴。長期熟成に耐えうる、フルボディのスタイルです。
一方、太平洋に面した「アコンカグア・コスタ」は、冷涼な海風と朝霧の影響を受ける冷涼な別世界。花崗岩や粘板岩土壌から生まれるシャルドネやピノ・ノワールは、従来のチリワインとは一線を画す、エレガントで洗練されたスタイル。ミネラル感と高い酸が際立ち、塩味を帯びたようなフィネスが魅力です。
このように、アコンカグア・ヴァレーの高級ワインは、力強さとエレガンスさを兼ね備えたワインとして、飲む者を魅了します。
カサブランカ・ヴァレー(Casablanca Valley)
チリの冷涼気候ワイン生産を牽引するカサブランカ・ヴァレー。太平洋からの冷涼な影響を強く受けるこの地は、チリの高級白ワインの評価を高めた立役者として、世界を魅了するワインを生み出しています。
カサブランカ・ヴァレーは、チリで最も高品質な白ワインの産地として確立されています。爽やかな酸味と柑橘系アロマのソーヴィニヨン・ブラン、そしてキリッとした酸と豊かなアロマが魅力のシャルドネは、上品なミネラル感とエレガンスを兼ね備えた味わいです。
一方、近年急速に評価を高めているのが、チリにおけるピノ・ノワールのトップ産地としても有名です。
ブルゴーニュの冷涼産地にも類似した、繊細で優しい赤い果実の香りに、ミネラル感と柔らかなタンニンを備えたエレガントなスタイルが主流です。
これらの個性豊かな品種から生まれるカサブランカ・ヴァレーの高級ワインは、クリスピーで引き締まったエレガントなスタイルとして、飲む者を魅了します。
マイポ・ヴァレー(Maipo Valley)
チリワインの心臓部と称されるマイポ・ヴァレー。チリの首都サンティアゴ南に広がるこの歴史ある産地は、特に高品質なカベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地として、世界的な高級ワインを生み出しています。
東のアンデス山脈と西の海岸山脈に挟まれ、地中海性気候の恩恵を受けるこの地。夜間にはアンデス山脈からの冷涼な風が吹き降り、昼夜の大きな寒暖差が、ブドウに完熟した果実味と酸味を両立させます。
ここで造られるカベルネ・ソーヴィニヨンは、力強い黒系果実の風味と、しっかりとした骨格、緻密なタンニンを持つ「マイポ・スタイル」として知られています。
一方、アンデス山麓に近づく高標高の「アルト・マイポ」地区、特にプエンテ・アルトは、水はけの良い砂利質土壌が特徴。冷涼な環境が育むカベルネ・ソーヴィニヨンは、黒系果実のアロマに加え、ミントやユーカリのような爽やかなニュアンスが加わり、より複雑でエレガントなフィネスを纏うスタイルとなります。
「南米のボルドー」と称されるマイポ・ヴァレーの高級ワインは、熟した果実味と洗練された骨格を兼ね備えたワインとして、世界中のワイン愛好家を魅了し続けています。
コルチャグア・ヴァレー(Colchagua Valley)
チリのワイン生産を代表するセントラル・ヴァレー。その中心に位置する「コルチャグア・ヴァレー」は、1990年代以降、チリを代表するプレミアムワイン産地としての地位を確立しました。
中でも「コルチャグア・ヴァレー」は、太平洋からの海風と大きな寒暖差が凝縮感を生み出す銘醸地です。特にカルメネールは、濃厚で果実味豊かなフルボディのスタイルとして知られています。
一方で、力強くスパイシーなシラーもこの地のアイコンです。また近年は、冷涼なコスタ(海岸部)でエレガントな白ワインも注目を集めています。
これらの多様なテロワールから生まれるチリの高級ワインは、力強い凝縮感とエレガントな複雑さを兼ね備え、飲む者を魅了します。
チリで高級ワインを手がける作り手

チリ国内には多くの生産者が存在しており、高級ワインを作っている生産者も多く存在しています。
では、どんな生産者が高級ワインを作っているのでしょうか?ここでは特に有名な作り手をピックアップしてご紹介します。
モンテスS.A.(Montes S.A.)
チリワインの国際的な評価を一変させた「プレミアムワインの先駆者」とも称されるワイナリーである『モンテスS.A.』
コルチャグア・ヴァレーのアパルタに本拠を置き、1987年創業と比較的若いながらも、常に革新を追求するプレミアムワインのトップランナーとして知られています。
「チリ人の手で造る最高のワイン」という哲学のもと、アパルタの開拓やドライ・ファーミング、風水醸造など革新的なアプローチで最高のブドウを追求し、品質へのこだわりが強いです。
特に、当時「安旨」のイメージが強かったチリワインに、モンテス・アルファをリリースし「チリ初の本格的なプレミアムワイン」として確立させました。その品質は世界中で高く評価されており、チリワインの新たな可能性を切り開いています。
コノスル (Cono Sur)
チリの地で「ニューワールドの革新性」を追求し、ピノ・ノワールに強いこだわりを持つ『コノスル』1993年設立と歴史は浅いながらも、チリの豊かなテロワールを活かし、伝統に縛られずモダンなワイン造りを追求してきました。
自然との共生を哲学とし、統合的農業管理を徹底。チリ初のCO2排出量実質ゼロも達成し、ブドウ本来の個性を最大限に引き出すことに力を入れています。
コノスルというと比較的安価なデイリーワインで有名ですが、ラインナップの中でも最高峰ワインにあたる「オシオ」は、質の高いブルゴーニュワインを思わせるような複雑なアロマを持つ、クオリティの高いワインです。
コノスルの高級ワインは、チリの「エレガントな側面」を体現する特別な存在。その繊細で奥深い味わいは、世界最高峰のピノ・ノワールとして、ワイン愛好家を魅了しています。
コンチャ・イ・トロ(Concha y Toro)
コンチャ・イ・トロは、1883年にドン・メルチョー・デ・コンチャ・イ・トロが設立した、チリワインの歴史と市場を牽引する名門の高級ワイナリーです。
コンチャ・イ・トロのワインは、長年の経験と革新が融合した、多様で奥行きのある味わいを兼ね備えており、世界中のワインコンクールや専門誌で高い評価を得ています。
このワイナリーは、チリ国内に10,000ヘクタールを超える広大なブドウ畑を所有し、多様なテロワールから最高のブドウを選定しています。
長年の経験と最新技術を融合させた独自のワイン造りにより、卓越した品質と多様性を誇る、唯一無二のチリワインを生み出しています。
ヴィーニャ・エラスリス(Viña Errázuriz)
ヴィーニャ・エラスリスは、1870年にドン・マキシミアーノ・エラスリスが創業した、チリワインの「エレガントでプレミアムな側面」を世界に知らしめた名門ワイナリーです。
エラスリスのワインは、力強さの中にも洗練されたエレガンスを兼ね備えており、「ベルリン・テイスティング」で世界の超一流ワインと肩を並べる評価を得て、チリワインの評価を一変させました。
創業者であるドン・マキシミアーノ氏が「最高の土地から、最高のワインを」という哲学のもと見出したカベルネの聖地とも言えるアコンカグア・ヴァレーを主要拠点とします。
冷涼な気候と豊かな日照が育むこの地のテロワールと、伝統に革新を融合させたワイン造りが、多様な最高級ワインを生み出しているワイナリーです。
ドメーヌ・ラポストール(Domaine Lapostolle)
ドメーヌ・ラポストールは、1994年、世界的なリキュール「グラン・マルニエ」創業者の曾孫アレクサンドラ氏が設立した、フランスの伝統とチリのテロワールを融合させた高級ワイナリーです。
ラポストールのワインは、フランスの洗練された優雅さとチリのテロワールの力強さを兼ね備え、アイコンワイン「クロ・アパルタ」は「世界最高のワイン」に選ばれるなど、国際的に高く評価されています。
アイコンワイン「クロ・アパルタ」は、コルチャグア・ヴァレー内の特別なアパルタ・ヴァレーで生まれます。馬蹄形の急斜面畑と100年超のカルメネール古木が特徴で、革新的なグラヴィティ・フロー醸造所が、最高のワイン造りを実現しています。
ヴィーニャ・マーティ(Viña Marty)
ヴィーニャ・マーティは、フランス、ボルドー出身の世界的名醸造家パスカル・マーティ氏が2008年に自身の名を冠して設立したワイナリーです。
シャトー・ムートン・ロスチャイルド、オーパス・ワン、アルマヴィーヴァといった世界的な超プレミアムワインの醸造を経験した氏が作るワインは、ボルドーのエレガンスとチリの豊かな果実味を見事に融合させ、高い評価を得ています。
また、マーティ氏はチリの多様なワイン産地から品種ごとに最適な微気候を持つ畑を選び抜き、特に冷涼な風が抜ける川沿いの地域を重視してブドウを栽培している天満特徴です。
この地のテロワールとボルドーで培われた卓越した技術を融合させ、時には日本酒酵母を用いるなど革新的な手法で、唯一無二の高級ワインを生み出している作り手です。
チリの高級ワインの選び方

チリでは高級と呼べるワインが多く存在しますが、それぞれ特徴が異なるワインがいくつも存在しています。
では、どういった基準で選べば良いのでしょうか?ここからはチリの高級ワインの選び方についてご説明します。
産地で選ぶ
チリの高級ワインは、産地によってその味わいや趣が大きく異なります。お好みのワインを探すにあたり、産地の違いを見極めることはとても重要です。
各産地ごとに、以下の傾向に分かれますので、ご自身に合った産地を選んで見てくださいね。
アコンカグア・ヴァレー:エレガントなスタイルの赤ワインが多い
カサブランカ・ヴァレー:ブルゴーニュの趣を感じられるワインが多い。ピノ・ノワールやシャルドネが有名
マイポ・ヴァレー:ボルドーの趣を持つ力強い赤ワイン。カベルネ・ソーヴィニヨンが有名
コルチャグア・ヴァレー:マイポ・ヴァレーよりも肉厚な赤ワインが多い。カルメネールが中心。
作り手で選ぶ
チリの高級ワインは作り手のスタイルや哲学によっても味わいが変わってきます。
例えば、ボルドーワインの趣を感じたいのであれば『ヴィーニャ・マーティ』、ブルゴーニュワインのようなエレガントさを求めるのであれば『ヴィーニャ・エラスリス』といったように、作り手の特徴を意識しながら選ぶことで、好みに近いワインに巡り合えると思います。
購入時チェックリスト
アルゼンチンの高級ワインを選ぶ際に、考慮すべきポイントをチェックリストにまとめました。購入時の参考にしていただけると幸いです。
- 産地の特徴が自身の好みに合うか?
- 作り手の特徴(スタイルや哲学)が自身の好みに合うか?
チリの高級ワインのおすすめ9選
モンテス最高峰の赤ワイン「モンテス・アルファ・エム」
モンテスが誇る最高峰のフラッグシップ「モンテス・アルファ・エム」。チリのテロワールと英知が結集したアイコン的存在です。
ボルドー最高峰を意識し、コルチャグア・ヴァレーの中でも最高級品質と言われるアパルタ地区のブドウをフレンチオーク新樽で長期熟成。力強くもエレガントな一本。
厳格な品質基準で少量生産。希少価値が高く、10年以上、時には20年以上の長期熟成も可能です。
完熟黒系果実の豊かな香り、圧倒的な凝縮感。ヴェルヴェットの口当たりと長い余韻が、特別な時間を彩る一本です。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カベルネ・ソーヴィニヨン主体
- 度数: 14.0%~15.0%
- 生産地: コルチャグア・ヴァレー(Colchagua Valley) – アパルタ地区(Apalta)
- 生産者: モンテスS.A.(Montes S.A.)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★★★★☆ (4:強め)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★★☆ (4:強め)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: 牛赤身肉のステーキ、ジビエ料理(鹿肉のステーキ等)、熟成したチェダーチーズ
コノスルの情熱と技術が凝縮された、別格のピノ・ノワール「コノスル・オシオ ピノ・ノワール」
チリの著名なコノスルが誇る、最上級のピノ・ノワール「コノスル・オシオ ピノ・ノワール」です。同社の技術と情熱を注ぎ込んだ、まさに別格の存在のワインです。
「自転車ラベル」で知られるコノスルは低価格でリーズナブルなワインを作っているイメージがあると思いますが、この「オシオ」は、コノスルのイメージを覆す高級感を持ったワインです。
その味わいは、複雑なアロマとビロードのような上質な舌触り。フランスのブルゴーニュ地方のワインを思わせる極上のピノ・ノワールと言えるでしょう。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: ピノ・ノワール 100%
- 度数: 14.0%
- 生産地: カサブランカ・ヴァレー(Casablanca Valley)
- 生産者: コノスル (Cono Sur)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★★★☆☆ (3:普通)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★★☆ (4:強め)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: すき焼き、鴨肉のロースト、熟成したコンテチーズ
世界の二大巨頭による究極のコラボレーション「アルマヴィーヴァ コンチャ・イ・トロ&バロン・フィリップ・ロートシルト」
チリ最大手のコンチャ・イ・トロと、ボルドー五大シャトーの一つであるシャトー・ムートン・ロートシルトを擁するバロン・フィリップ・ロートシルト。この夢の競演から生まれた最高級ワインが「アルマヴィーヴァ コンチャ・イ・トロ&バロン・フィリップ・ロートシルト」です。
このワインは、マイポ・ヴァレーのプエンテ・アルト地区にある単一畑で栽培されたブドウから造られ、チリワインの常識を覆す、ボルドーのトップキュヴェにも匹敵する一本です。
濃密なガーネット色から立ち上る黒系果実、ブラックペッパー、スモーキーな樽香はまさに深遠。力強くも洗練されたタンニンと凝縮した果実味が広がり、圧倒的なスケール感を誇ります。
チリワインの常識を覆す、世界最高峰の味わいを求める方に、ぜひ一度お試しいただきたい一本です。その高貴な品格と深遠な世界観に魅了されることでしょう。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、プティ・ヴェルド
- 度数: 14.0%~14.5%
- 生産地: マイポ・ヴァレー(Maipo Valley) – プエンテ・アルト地区(Puente Alto)
- 生産者: バロン・フィリップ・ド・ロートシルト(Baron Philippe de Rothschild)、コンチャ・イ・トロ(Concha y Toro)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★★★★☆ (4:強め)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★☆☆ (3:普通)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: 赤身肉のステーキ、ハードタイプのチーズ、ジビエ料理
世界最高峰のワインを抑えて1位を獲得したチリワイン「セーニャ」
チリの名門「ヴィーニャ・エラスリス」とカリフォルニアワインの巨匠である「ロバート・モンダヴィ」氏の共同プロジェクトによって生み出された高級ワイン「セーニャ」
このワインは、2004年のベルリン・テイスティングでフランスの5大シャトーやアメリカのオーパス・ワンを抑え見事1位を獲得し、チリワインの地位を一気に高めました。
冷涼なアコンカグアのパケウエ地区に火山岩、砂利、粘土質を持つ特別な土壌を持ったテロワールを探し出し、そこで作られた畑で生み出された、「チリの魂」とも呼べる逸品。
その味わいは、しっかりとしたテクスチャの中に凝縮した果実味とフレッシュな酸味が調和しており、さらに複雑で長く続く余韻がワインの味わいを引き締めます。まさにチリの至高と呼べる一杯。チリ最高級を味わいたい方におすすめです。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カルメネール、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド等
- 度数: 13.5%~14.5%
- 生産地: アコンカグア・ヴァレー(Aconcagua Valley) – パケウエ地区(Panquehue)
- 生産者: ヴィーニャ・エラスリス(Viña Errázuriz)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★★★★☆ (4:強め)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★★☆ (4:強め)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: ローストビーフ、ジビエ料理、熟成肉のステーキ
チリ名門コンチャ・イ・トロを代表する高級ワイン「ドン・メルチョー カベルネ・ソーヴィニヨン」
チリワインの最大手の名門コンチャ・イ・トロ社の創業者であるドン・メルチョーの名を冠したアイコンワイン「ドン・メルチョー カベルネ・ソーヴィニヨン」
同じチリの高級ワインであるアルマヴィーヴァとは異なり、コンチャ・イ・トロの単独ブランドとして世界トップクラスの評価を獲得した、同社を代表する高級ワインです。
ボルドーのトップシャトーを意識した、洗練されたスタイルで、使われるブドウはマイポ・ヴァレーの中でも有数の銘醸地「プエンテ・アルト(Puente Alto)」の特別な単一畑にて収穫されたもの。独特のミネラル感と骨格、長期熟成にも耐える凝縮感を生み出しています。
『ワイン・スペクテーター』世界第1位の快挙を達成した、まさに世界最高峰のカベルネ・ソーヴィニヨン。力強さの中にフィネスが光る、唯一無二の味わいをぜひご体験ください。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カベルネ・ソーヴィニヨン主体
- 度数: 14.0%~14.5%
- 生産地: マイポ・ヴァレー(Maipo Valley) – プエンテ・アルト地区(Puente Alto)
- 生産者: コンチャ・イ・トロ(Concha y Toro)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★★★★☆ (4:強め)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★★☆ (4:強め)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: ビーフシチュー、Tボーンステーキ、ポルチーニ茸のリゾット
チリ固有品種カルメネールが主体の高級ワイン「クロ・アパルタ」
チリワインの概念を塗り替えた、孤高の存在「クロ・アパルタ」。アルマヴィーヴァ、セーニャ、ドン・メルチョーといった偉大なワインと肩を並べ、世界的に「カルトワイン」の一つとしてその名を轟かせているワインです。
フランスの高級リキュール「グラン・マルニエ」創業者のひ孫にあたるアレクサンドラ・マルニエ・ラポストール氏が、フランスの伝統的なエレガンスと、チリの豊かなテロワールを融合させるという壮大なヴィジョンを掲げて設立しました。
他の高級ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンを主体にするのに対し、クロ・アルパタはカルメネールを主体とし、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどをブレンドするのが最大の特徴です。これにより、独自の個性と深みを生み出しています。
その味わいは、濃密で凝縮感のある果実味と、ベルベットのような滑らかなテクスチャーを兼ね備えた、官能的かつ力強いスタイルを確立しています。力強さ、複雑さ、そしてなめらかさが完璧に調和し、グラスを空けた後も長く心地よい余韻が続きます。
まさに「ボルドースタイルに、チリの魂であるカルメネールの個性を最大限に引き出した」と言える、チリを代表する偉大なワインです。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カルメネール、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー
- 度数: 14.5%~15.5%
- 生産地: コルチャグア・ヴァレー(Colchagua Valley) – アパルタ地区(Apalta)
- 生産者: ドメーヌ・ラポストール(Domaine Lapostolle)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★★★★☆ (4:強め)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★★☆ (4:強め)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: 赤身肉のグリル、ラムチョップ、熟成チーズ
チリ高級ワインの多様性を感じるワイン「クロ・デ・ファ」
クロ・デ・ファは著名なワインコンサルタントであるマルティン・カトゥーラ氏がチリで手掛ける、比較的新しいタイプのプレミアムワインです。チリのアイコンワインのスタイルに、国内最高のテロワールを表現するという明確なヴィジョンを持って造られています。
ボルドーの伝統的なエレガンスと、チリならではの豊かな果実味と凝縮感を融合させたスタイルを追求。チリでも標高が高く、昼夜の寒暖差が激しい理想的なテロワールで栽培され、ワインに複雑さとフレッシュさを与えています。
開けた瞬間から官能的なアロマを放ち、チェリーやカシスといった赤・黒系果実の豊かで華やかな香りに、チョコレートやコーヒーのようなロースト香が溶け込み、シラー由来のスパイシーでエキゾチックなニュアンスも感じられます。
また、時間を置くことで、果実の密度がぐっと上がり、新世界らしい濃い果実味が顔を出すという、ドラマチックな変化を見せることも魅力です。チリのプレミアムワインの多様性と可能性を象徴する一本と言えるでしょう。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラー
- 度数: 14.0%~14.5%
- 生産地: マイポ・ヴァレー(Maipo Valley) – ピルケ地区(Pirque)
- 生産者: ヴィーニャ・マーティ(Viña Marty)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★★★★☆ (4:強め)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★☆☆ (3:普通)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: 牛フィレ肉のステーキ、ローストビーフ、熟成したハードチーズ
チリが誇るトッププレミアムワイン「ドン・マキシミアーノ・ファウンダーズ・リザーブ」
チリの老舗名門ワイナリー、ヴィーニャ・エラスリスが誇る最高峰ワイン「ドン・マキシミアーノ・ファウンダーズ・リザーブ」です。創業者ドン・マキシミアーノ・エラスリス氏の名を冠し、アコンカグア・ヴァレーのテロワールを表現することを目指して造られています。
このワインのブドウは「チリのカベルネの聖地」とも称されるアコンカグア・ヴァレーの自社畑で育まれます。チリで最も冷涼な産地の一つであるこの地域は、昼夜の大きな寒暖差と太平洋からの冷たい風が、ブドウに凝縮感とエレガントな酸味を兼ね備えさせます。
その凝縮感と緻密なバランスにより、長期熟成のポテンシャルも非常に高いワインです。カシス、ブラックチェリー、といった黒系果実のアロマにシダー(杉)、ミント、バニラ、トーストといった樽由来のニュアンスが加わり、非常に複雑で奥深い香りの世界を形成します。
ドン・メルチョー、アルマヴィーヴァ、セーニャ、クロ・アパルタといったチリの銘品と並び、チリが世界に誇るトップ・プレミアムワインの筆頭に挙げられる存在のワインです。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カベルネ・ソーヴィニヨン主体
- 度数: 13.5%~14.5%
- 生産地: アコンカグア・ヴァレー(Aconcagua Valley)
- 生産者: ヴィーニャ・エラスリス(Viña Errázuriz)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★★★★☆ (4:強め)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★★☆ (4:強め)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: 熟成した牛肉のステーキ、ジビエ料理、北京ダック
クリーミーな厚みの中に存在する突き抜けたミネラル感「ヴィーニャ・エラスリス ラス・ピサラ・シャルドネ」
チリの名門「ヴィーニャ・エラスリス」が、白ワインの概念を変えるべく生み出した革新的キュヴェ「ラス・ピサラ・シャルドネ」。
このワインは、リリース直後から世界のワイン評論家たちに「チリ史上最高のシャルドネ」と称賛され、常に95点以上の高評価を獲得し続けています。
アコンカグア・ヴァレーの中でも太平洋岸に程近いコースタ地域で、10年以上の研究の末に発見された、ブルゴーニュのような変成岩(シスト)豊富な特別な土壌「ラス・ピサラ」で栽培されたシャルドネを使用。
その味わいは、クリーミーな厚みの中に火打石のようなミネラルと緊張感のある酸が調和。ブルゴーニュを彷彿とさせるピュアな深みと長い余韻が偉大さを物語ります。まさにチリの白ワインの概念を変えた傑作。新世界が誇る最高峰の白ワインをぜひご体験ください。
- 種類: 白ワイン
- 品種: シャルドネ 100%
- 度数: 13.5%~14.5%
- 生産地: アコンカグア・ヴァレー(Aconcagua Valley) – コースタ地域(Costa)
- 生産者: ヴィーニャ・エラスリス(Viña Errázuriz)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★☆☆☆☆ (1:弱い)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★★☆ (4:強め)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: 白身魚のグリル、ホタテのソテー、熟成したチーズ
比較表
ここまでに説明したチリの高級ワインの特徴を表にまとめました。
購入時の参考にしてもらえると幸いです。
| モンテス・アルファ・エム | コノスル・オシオ ピノ・ノワール | アルマヴィーヴァ コンチャ・イ・トロ&バロン・フィリップ・ロートシルト | セーニャ | ドン・メルチョー カベルネ・ソーヴィニヨン | クロ・アパルタ | クロ・デ・ファ | ドン・マキシミアーノ・ファウンダーズ・リザーブ | ヴィーニャ・エラスリス ラス・ピサラ・シャルドネ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 写真 |
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| 本体価格 | 12,169 円 |
8,322 円 |
25,480 円 |
20,210 円 |
19,880 円 |
13,880 円 |
14,157 円 |
11,480 円 |
13,200 円 |
| 種類 | 赤ワイン | 赤ワイン | 赤ワイン | 赤ワイン | 赤ワイン | 赤ワイン | 赤ワイン | 赤ワイン | 白ワイン |
| 品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン主体 | ピノ・ノワール 100% | カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、プティ・ヴェルド | カルメネール、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド等 | カベルネ・ソーヴィニヨン主体 | カルメネール、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラー | カベルネ・ソーヴィニヨン主体 | シャルドネ 100% |
| 度数 | 14.0%~15.0% | 14.0% | 14.0%~14.5% | 13.5%~14.5% | 14.0%~14.5% | 14.5%~15.5% | 14.0%~14.5% | 13.5%~14.5% | 13.5%~14.5% |
| 生産地 | コルチャグア・ヴァレー(Colchagua Valley) – アパルタ地区(Apalta) | カサブランカ・ヴァレー(Casablanca Valley) | マイポ・ヴァレー(Maipo Valley) – プエンテ・アルト地区(Puente Alto) | アコンカグア・ヴァレー(Aconcagua Valley) – パケウエ地区(Panquehue) | マイポ・ヴァレー(Maipo Valley) – プエンテ・アルト地区(Puente Alto) | コルチャグア・ヴァレー(Colchagua Valley) – アパルタ地区(Apalta) | マイポ・ヴァレー(Maipo Valley) – ピルケ地区(Pirque) | アコンカグア・ヴァレー(Aconcagua Valley) | アコンカグア・ヴァレー(Aconcagua Valley) – コースタ地域(Costa) |
| 生産者 | モンテスS.A.(Montes S.A.) | コノスル (Cono Sur) | バロン・フィリップ・ド・ロートシルト(Baron Philippe de Rothschild)、コンチャ・イ・トロ(Concha y Toro) | ヴィーニャ・エラスリス(Viña Errázuriz) | コンチャ・イ・トロ(Concha y Toro) | ドメーヌ・ラポストール(Domaine Lapostolle) | ヴィーニャ・マーティ(Viña Marty) | ヴィーニャ・エラスリス(Viña Errázuriz) | ヴィーニャ・エラスリス(Viña Errázuriz) |
| 内容量 | 750ml | 750ml | 750ml | 750ml | 750ml | 750ml | 750ml | 750ml | 750ml |
| 渋み | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★☆☆ (3:普通) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★★☆ (4:強め) | ★☆☆☆☆ (1:弱い) |
| 甘み | ★★☆☆☆ (2:弱め) | ★★☆☆☆ (2:弱め) | ★★☆☆☆ (2:弱め) | ★★☆☆☆ (2:弱め) | ★★☆☆☆ (2:弱め) | ★★☆☆☆ (2:弱め) | ★★☆☆☆ (2:弱め) | ★★☆☆☆ (2:弱め) | ★★☆☆☆ (2:弱め) |
| 酸味 | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★☆☆ (3:普通) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★☆☆ (3:普通) | ★★★★☆ (4:強め) | ★★★★☆ (4:強め) |
| 果実味 | ★★★★★ (5:強い) | ★★★★★ (5:強い) | ★★★★★ (5:強い) | ★★★★★ (5:強い) | ★★★★★ (5:強い) | ★★★★★ (5:強い) | ★★★★★ (5:強い) | ★★★★★ (5:強い) | ★★★★★ (5:強い) |
| 合う料理 | 牛赤身肉のステーキ、ジビエ料理(鹿肉のステーキ等)、熟成したチェダーチーズ | すき焼き、鴨肉のロースト、熟成したコンテチーズ | 赤身肉のステーキ、ハードタイプのチーズ、ジビエ料理 | ローストビーフ、ジビエ料理、熟成肉のステーキ | ビーフシチュー、Tボーンステーキ、ポルチーニ茸のリゾット | 赤身肉のグリル、ラムチョップ、熟成チーズ | 牛フィレ肉のステーキ、ローストビーフ、熟成したハードチーズ | 熟成した牛肉のステーキ、ジビエ料理、北京ダック | 白身魚のグリル、ホタテのソテー、熟成したチーズ |
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おわりに
いかがでしたでしょうか。
チリの高級ワインは、フランスやアメリカといったメジャーなワイン生産国と比べるとマイナーかもしれません。しかし、チリには世界に誇るべき至高のワインが多く存在しています。
今回の記事が、チリの高級ワインに興味をお持ちの方にとって、その魅力への理解を深める一助となれば幸いです。
※ 価格は2025年10月時点のものとなりますのでご注意ください。
▼ 高級ワイン以外のチリワインについても知りたい方はこちらの記事をご覧ください。



