「白いマルベック」の衝撃!トリヴェント ホワイトマルベックのテイスティングレビュー

「白いマルベック」の衝撃!トリヴェント ホワイトマルベックをテイスティングレビュー! アルゼンチンワイン

こんにちは。latina-wine管理人です。

今回はアルゼンチンの大手ワイナリーであるトリヴェント社が作る『ホワイトマルベック』のテイスティングレビューを行っていきたいと思います。

筆者について
    2023年ワインエキスパート取得。1年間に飲むワインの本数は100本近く。世界各国のワインを幅広く愛飲
    本記事は独自の調査結果・基準を元に製作しておりますが、ECサイト等から送客手数料を受領しています。

    『トリヴェント ホワイトマルベック』とはどんなワインか?

    『トリヴェント ホワイトマルベック』とはどんなワインか?

    ホワイトマルベック…名前を聞いただけでもワイン好きならそそられちゃいますよね。その名の通りマルベックというブドウ品種で作られた白ワインです。

    本来マルベックとは赤ワイン用の葡萄品種で、まろやかなタンニンを持ちつつも力強い赤ワインが作られる品種です。ちなみに、作られるワインの99.9%は赤ワインだと思います。

    筆者も長年南米のワインを愛飲していますが、マルベックで作られた白ワインは見たこともなかったですし、もちろん飲んだこともありません。

    よく言われることとして、人間には知覚バイアスというものが存在しており、完全に白ワインであるのにも関わらず、「マルベック」という品種で作られていることで無意識のうちに赤ワインの味わいを誤認してしまうこともあるとのこと。

    そんな観点も交えながら(なるべく誤認しないように)、テイスティングを行っていきたいと思います!

    『トリヴェント』とはどんな作り手か?

    『トリヴェント』とはどんな作り手か?

    テイスティングの前に、このホワイトマルベックの作り手である「トリヴェント」についてご紹介します。

    トリヴェントは、1996年にチリの「コンチャ・イ・トロ」社の傘下として、アルゼンチンのメンドーサ州に設立されたワイナリーです。コンチャ・イ・トロといえば、悪魔のワインで有名な「カッシェロ・デル・ディアブロ」を手がける作り手として有名ですね。

    大手の傘下ということもあり、豊富な資金力と高い技術力を持っていることで、アルゼンチン国内でも急成長を遂げたワイナリーで、今ではアルゼンチンワインの販売金額において世界No.1を誇っているワイナリーです。

    また、「トリヴェント」はサステナビリティにも力を入れており、全ての商品でヴィーガン認証を取得しているほか、社会や環境への配慮を評価する国際的な認証制度「B Corporation(B Corp)」も取得しています。

    『トリヴェント ホワイトマルベック』をテイスティング!

    ここからはテイスティングレビューを行っていきます。「外観」、「香り」、「味わい」、「料理とのペアリング」の4項目でレビューしていきます。

    マルベックとは思えないクリアな外観

    マルベックとは思えないクリアな外観

    まずは外観です。マルベック=深い赤という印象がある中で、見事なほど見た目は白ワイン。透明感のある淡いイエローで、寒い地域で作られたシャルドネみたいな見た目です。このクリアな外観はマルベックで作られたとは思えないですね。

    ちなみに、なぜ赤ワイン用のブドウから白ワインが作られるのでしょうか?それは、ワインを作る際はまずブドウを破砕するのですが、破砕した後、果皮が果実に触れている時間をなるべく少なくするためにすぐに圧搾器にかけて、果汁を採取しているためです。

    つまり、赤ワインになる要素である皮を極限まで取り除いたうえで作っているので、白ワインのような見た目になるのですね。

    グラスから漂う柑橘系の香り

    グラスから漂う柑橘系の香り

    続いて香りです。グラスを近づけると香りは「白い花」「柑橘」「青リンゴ」といったニュアンスを感じます。明確に白ワインの印象です。パイナップルやパッションフルーツといったトロピカル系のニュアンスは感じられないです。この時点では赤ワインとしてのマルベック印象は全くありません。完全に白ワインですね。

    個人的には、トロンテスやゲヴュルツトラミネールのように華やかな香りが全面に出るワインも好きですが、今回のワインのような比較的穏やか、爽やかな香りのワインも好きなので期待が持てます。

    口に広がる爽やかな酸味とほのかな苦味?

    口に広がる爽やかな酸味とほのかな苦味?

    では、実際に飲んでみましょう。口に入れるとまず最初に感じるのは爽やかな酸味、柑橘系フルーツの香り。そんな中にも白ワインの中では比較的どっしりした味わいも感じます。

    そして…ほのかに渋みも感じるのは気のせいでしょうか?もしかしたらこれが知覚バイアス?マルベックで作られていることを知っているが故の誤認なのかもしれません。が、渋みのニュアンスも感じたのは事実です。人間の舌は不思議ですね。

    例えるならば、オーストラリアやニュージーランドといった、新世界の中でも比較的冷涼な地域で作られたシャルドネの印象が一番近いかもしれません。ただ、そんな中にも濃厚感というか、どっしりとした重みの要素も含んでいる印象。標高が高く昼夜の寒暖差が大きい地域で作られているのでそう感じるのかもしれませんね。個人的にはとても好きな味わいです。

    料理とのペアリング 〜 ゴーヤチャンプル 〜

    料理とのペアリング 〜 ゴーヤチャンプル 〜

    料理とペアリングしてみました。今回合わせるのは皆さんもよく知る沖縄料理『ゴーヤチャンプル』です。

    白ワインと肉の組み合わせはあまりメジャーではありませんが、肉の中でも比較的さっぱりといただける豚肉とたまごの組み合わせ、さらにはゴーヤの苦味と白ワインの酸味が合うのでは?と思い、この料理をチョイスしました。

    ワインと醤油はあまり相性が良くないので、醤油は控えめ、塩・コショウをやや多めの比較的あっさりとした味付けにしています。

    さて、ペアリングの結果は…
    意外や意外。結構合うよこれ。

    特に豚肉との相性が良いですね。ゴーヤの苦味と肉の脂身を爽やかな酸味がうまく中和し、豚肉の味わいを、輪郭のはっきりとした味わいに感じさせてくれます。ゴーヤの苦味が得意ではない方でも大丈夫そうです。

    美味しくいただきました。

    『トリヴェント ホワイトマルベック』の評価まとめ

    総合評価 ★★★☆☆(3〜3.5)
    爽やかな酸味と適度な重厚感を持つ飲みやすい白ワイン。お値段も高くないのでデイリーワインにおすすめ。日本食にも合いそう。

    渋み ★☆☆☆☆ (1:弱い)
    渋みはほぼ無し。ほのかに感じる渋みは近くバイアスか?

    甘み ★★☆☆☆ (2:弱め)
    ほぼないが、ブドウ由来のほのかな甘味を感じる。

    酸味 ★★★☆☆ (3:普通)
    爽やか、生き生きとした酸味だが強烈な酸味ではなく優しい酸味。

    香り ★★★★☆ (4:強め)
    白い花、柑橘系の華やかな香りの中に、やや重厚感も感じる。

    今回テイスティングした『トリヴェント ホワイトマルベック』

    今回、テイスティングレビューをした『トリヴェント ホワイトマルベック』は以下より購入可能です。記事を読んで、興味を持った方はぜひ購入してみてくださいね。

    赤ワイン品種のマルベックから造られた珍しい白ワインが特徴「トリヴェント リザーブ ホワイトマルベック」

    トリヴェント リザーブ ホワイトマルベック
    出典 :Amazon
    価格:
    1,944 円
    (税込)
    この商品の特徴

    赤ワイン用品種マルベックが、常識を覆す白ワインとして生まれ変わった、そのユニークな発想と醸造家の技が詰まった「トリヴェント リザーブ ホワイトマルベック」です。

    色素が付く前に果汁を分離する特殊製法で作られており、爽やかな香りと心地よい酸味が特徴。マルベックが持つアロマや骨格はそのままに、驚くほど軽やかでフレッシュな白ワインとして誕生しました。

    タンニンがなく非常に滑らかな口当たり。カジュアルなシーンを彩る、非常に飲みやすい一本です。マルベックの新しい一面を感じてみたい方におすすめです。

    スペック
    • 種類: 白ワイン
    • 品種: マルベック 100%
    • 度数: 12.5%~13.5%
    • 生産地: メンドーサ州(Mendoza)
    • 生産者: トリヴェント(Trivento Bodegas y Viñedos)
    • 内容量: 750ml
    • 渋み: ★☆☆☆☆ (1:弱い)
    • 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
    • 酸味: ★★★☆☆ (3:普通)
    • 果実味: ★★★★☆ (4:強め)
    • 合う料理: 生ハム、魚介のパスタ、グリルチキン(味付けはハーブ中心で)
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    おわりに

    いかがでしたでしょうか?

    「白いマルベック」というかなり珍しいワインでしたが、単なる珍しさだけではなくワインとしての味わいも高く、十分に楽しめるワインだと感じました。値段もそこまで高くはないので、デイリーワインの選択肢の一つとして加えると、ワインの世界の幅がまた広がっていくと思います。

    今回の記事が、ワイン好きの皆さんにとって何かしらのお役に立てれば幸いです。

    ※ 価格は2025年10月時点のものとなりますのでご注意ください。

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