こんにちは。latina-wine管理人です。
本日はコンチャ・イ・トロが手掛ける、「悪魔のワイン」で有名なカッシェロ・デル・ディアブロの『デビルズ・コレクション レッド』のレビューを行なっていきます。
筆者自身、悪魔のワインは何度か飲んだことはありますが、このデビルズ・コレクション レッドは初めて頂きます。どんな味わいなのか、見ていきましょう!

『カッシェロ・デル・ディアブロ デビルズ・コレクション レッド』とはどんなワインか?

ずばり、カッシェロ・デル・ディアブロ(Casillero del Diablo)とはスペイン語で『悪魔の蔵』という意味です。なぜこんな名前がついたかというと、あまりにも美味しいワインが盗まれないよう、創業者ドン・メルチョーが「この蔵には悪魔が棲んでいる」という噂を流したという伝説に由来しているのです。
その中でも今回レビューを行う『デビルズ・コレクション』シリーズは、通常のシリーズよりも厳選されたブドウを使用することで、より濃厚さを持った味わいに仕上がります。
また、通常のシリーズは単一のブドウ品種が使われているのに対して、デビルズ・コレクションはシラーやカルメネール、カベルネ・ソーヴィニヨンといった複数のブドウ品種を使用しており、より複雑さを持ったエレガントな味わいを兼ね備えているワインです。
どれだけ濃厚なのか、試してみたくなりますよね。ぜひこの後のレビューにて確認してみてください。
『コンチャ・イ・トロ』とは?

テイスティングの前に、このカッシェロ・デル・ディアブロ デビルズ・コレクション レッドの作り手である、『コンチャ・イ・トロ』について説明します。
コンチャ・イ・トロは、1883年にスペインのコンチャ侯爵家がチリに渡り、ブドウ栽培に最適なマイポ・ヴァレーで設立されたワイナリーで、チリ国内でも特に歴史の古い名門ワイナリーの一つです。現在では所有している畑はなんと約9,000ヘクタール。東京ドームが1,925個も入る広さとなっています。
コンチャ・イ・トロが手掛けるワインは、今回レビューするカッシェロ・デル・ディアブロ以外にも、ドン・メルチョー(Don Melchor)やチリの高級ワインとして知られるアルマヴィーヴァ(Almaviva)といった世界的にも有名なワインが存在しています。
『カッシェロ・デル・ディアブロ デビルズ・コレクション レッド』をテイスティング
ここからはテイスティングレビューを行っていきます。「外観」、「香り」、「味わい」、「料理とのペアリング」の4項目でレビューしていきます。
深いダークレッドの外観

まずは外観です。濃厚と言われるだけあって、光を通さないレベルの濃厚な色合い。深いダークレッドの色調です。
もともとシラーやカルメネール、カベルネ・ソーヴィニヨンといった色調の濃いブドウ品種を使っているということもあるのでしょうが、その中からさらに厳選したブドウを使っているので、これだけの濃い色合いになるのだなと頷けます。
これだけ濃厚な色合いであれば、その味わいも凝縮感を持った濃厚な味わいだと想像できますね。
グラスから香る濃厚な黒系果実の香り

続いて香りです。こちらも濃厚さを感じさせる黒系果実の香り。ニュアンスとしてはブラックベリー、ブルーベリーといった表現が適しています。さらにはチョコレートっぽさも感じますね。明治チョコレート効果のカカオ95%のような、ビターなチョコレートのアロマも感じます。
さらには樽の香りもかなり感じます。言葉に表現するとスギ、針葉樹といったところでしょうか。デビルズ・コレクション レッドはオーク樽で約9ヶ月間の樽熟成を行なっているとのことななで、その効果をはっきりと感じ取ることが出来ます。
口に広がるまろやかで濃厚な味わい

では、続けて実飲です。
…うーん、濃厚。ブラックベリーを思わせる濃厚な黒系果実の香りと、ビターチョコレートのニュアンス。そこにスギを思わせる樽香が加わりなんとも言えない絶妙なバランス感がとても良いです。
タンニンの渋みは感じるのですが、そこまでキツくはなく一言でいうとなめらかなタンニン。この滑らかさはカルメネールのイメージが強いですね。酸味もそこまでキツくはなくほどほどに感じます。
ラベルにはアルコール度数13.5%と記載されていますが、もう少し強いように感じます。それくらい濃厚で、ずっしりとした重みを感じます。
後、骨格がはっきりしたワインだなと感じます。果実味、渋み、酸味のバランスが良く、それぞれの特徴を全て感じることができるワインです。
料理とのペアリング 〜 チリコンカン 〜

では、続いて料理と合わせてみます。今回は『チリコンカン』とペアリングしてみます。
ちなみに、今回チリワインに合わせるためにチリコンカン…ではなく、スパイシーで濃厚な味わいが、デビルズ・コレクション レッドとマッチするのではないかと考えてのチョイスです。(ちなみにチリコンカンはメキシコ料理です)
チリコンカンは本来牛挽肉を使うのですが、今回は合い挽き肉を使っています。味付けはワインに負けないように肉を多めに入れてしっかりと煮込んで、濃いめの味付けをおこなっています。
さて、実際合わせてみると…とても合う。肉の油っぽさとチリコンカンの濃いめの味付けがタンニンの渋みを和らげて、赤ワインのほのかな甘みを引き出し、赤ワインの風味が、チリコンカンのスパイシーな香りをより鮮明にしてくれます。
これは我ながらゴールデンコンビかも。普段ペアリングする時は、ワイン→料理→ワイン→料理…の順に口に含んで頂くのですが、このペアリングはワイン→料理と頂いた時、料理の味がとても引き出される。チリコンカンが2倍美味しく感じます。
チリコンカンを食べるとワインが飲みたくなり、ワインを飲むとチリコンカンが食べたくなる。止まらない。最高です。
『カッシェロ・デル・ディアブロ デビルズ・コレクション レッド』の評価まとめ
総合評価 ★★★☆☆(3〜3.5)
濃厚な味わいとまろやかなタンニンのバランスがGOOD。肉料理との相性抜群です。
渋み ★★★★☆ (4:強め)
やや強めだかまろやかなタンニン。
甘み ★★☆☆☆ (2:弱め)
果物本来のほのかな甘み。
酸味 ★★★★☆ (4:強め)
キツ過ぎず全体を調和するバランスの取れた酸味。
香り ★★★★★ (5:強い)
とにかく濃厚な黒系果実の香りと樽香のバランスが良い。
今回テイスティングした『カッシェロ・デル・ディアブロ デビルズ・コレクション レッド』
今回、テイスティングレビューをした『カッシェロ・デル・ディアブロ デビルズ・コレクション レッド』は以下より購入可能です。記事を読んで、興味を持った方はぜひ購入してみてくださいね。
濃厚な味わいとなめらかなタンニンが特徴「カッシェロ・デル・ディアブロ デビルズ・コレクション レッド」
複数のブドウ品種が織りなすハーモニーが特徴の「カッシェロ・デル・ディアブロ デビルズ・コレクション レッド」です。
このワインは、複数の品種をブレンドすることによって生まれる味わいが魅力。なめらかな口当たりと奥行きのある、複雑な味わいに仕上がっています。
世界中で愛されるカッシェロ・デル・ディアブロが作る上質な体験を、手軽に楽しむことが可能です。
なめらかで奥行きのある、複雑な赤ワインを楽しみたい方に、ぜひ一度お試しいただきたい一本です。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カルメネール
- 度数: 13.5% 〜 14.0%
- 生産地: ラペル・ヴァレー(Rapel Valley)
- 生産者: コンチャ・イ・トロ(Concha y Toro)
- 内容量: 750ml
- 渋み: ★★★★☆ (4:強め)
- 甘み: ★★☆☆☆ (2:弱め)
- 酸味: ★★★★☆ (4:強め)
- 果実味: ★★★★★ (5:強い)
- 合う料理: ローストチキン、ミートソースパスタ、ラザニア
おわりに
いかがでしたでしょうか?
「悪魔のワイン」と呼ばれるカッシェロ・デル・ディアブロのデビルズ・コレクション レッド。前評判通り濃厚で複雑味を持ったレベルの高いワインだと感じました。値段もそこまで高くはないので、今日は肉を食べたい!という日にこのワインが1本あれば、食卓の味の幅をさらに広げてくれると思います。ぜひ一度お試しあれ。
今回の記事が、ワイン好きの皆さんにとって何かしらのお役に立てれば幸いです。
※ 価格は2025年9月時点のものとなりますのでご注意ください。



