南米アルゼンチンが世界に誇るワイナリー『トラピチェ』。長い歴史と輝かしい実績を持つアルゼンチンの中でも伝統的なワイナリーです。
では、『トラピチェ』は一体どのような特徴を持ち、どんなワインを作っているのでしょうか?
本記事では、
- 『トラピチェ』の特徴
- 『トラピチェ』ワインの種類と味わい
- おすすめの『トラピチェ』ワイン5選
をご紹介します。
この記事を読めば、きっとお好みの『トラピチェ』のワインが見つかるでしょう。ぜひ最後まで記事を読み進んでみてください。

『トラピチェ』とは
アルゼンチンを代表する名門ワイナリー、トラピチェ(Trapiche)は、1883年創業の長い歴史と輝かしい実績を誇り、世界的に高い評価を獲得しています。
特に、創業当初からフランスのブドウ品種や醸造技術を積極的に導入し、アルゼンチンワインの品質向上を牽引。「アルゼンチン年間最優秀造り手賞」を唯一4度受賞という輝かしい実績を誇ります。
「トラピチェ」という名は、創業者が設立したサトウキビ圧搾機を意味する施設に由来。ブドウの可能性を最大限に引き出す、その情熱が今日まで受け継がれています。
『トラピチェ』の特徴
『トラピチェ』のワインは、革新的な栽培技術と伝統を重んじつつも、最新鋭の設備を駆使した醸造哲学から生まれる、一貫した高品質ワインです。常に世界の動向に目を向け、最高のワインを追求しています。
また、新しい栽培技術を積極的に導入し、近年では自然との共生を目指すビオディナミ農法も取り入れています。これにより、ブドウ本来の生命力を最大限に引き出し、その土地が持つテロワールの真の個性をワインに深く刻み込んでいます。
また、品種ごとの最適なアプローチと経験豊富な専門家チームによる厳格な管理が、トラピチェの品質を支えています。リーズナブルなシリーズではステンレスタンクでフレッシュでピュアな果実味を、プレミアムなシリーズではオーク樽熟成で複雑さと深みを追求し、常に多様なニーズに応えるワインを生み出しています。
『トラピチェ』の産地
『トラピチェ』は、アルゼンチン最大のワイン産地であるメンドーサ州で造られます。
標高500mから1,300mに広がるアンデス山脈の麓に位置し、豊富な日照と昼夜の大きな寒暖差がブドウに凝縮した果実味とエレガントさをもたらします。
また、乾燥した気候は健全なブドウ栽培を可能にし、トラピチェはメンドーサの多様なテロワールを活かし、高品質なワインを幅広く生み出しています。
『トラピチェ』の主要品種
トラピチェのワインは多くラインナップが存在しており、多くのぶどう品種が使われています。
では、トラピチェのワインにはどのようなぶどう品種が使われているのでしょうか?その味わいの特徴と合わせてご説明します。
マルベック(Malbec)
トラピチェのマルベックは、アンデス山脈麓の昼夜の大きな寒暖差がもたらす凝縮した果実味と、ベルベットのように滑らかな舌触りが特徴。タンニンはまろやかで、飲みやすく親しみやすい口当たりです。
また、プラムやブラックベリーなどの黒系果実の凝縮した香りに、熟したカシスのようなニュアンスも感じられます。
豊かな果実味と程よい酸、まろやかなタンニンで、肉料理との相性は抜群。飲みごたえがありながらもバランスが良く、様々な肉料理や風味の強い食材と楽しむことができます。
トロンテス(Torrontés)
トラピチェが手掛けるトロンテスは、アルゼンチンのテロワールが育んだブドウの個性を存分に引き出し、華やかで爽やかなスタイルが魅力です。
輝きのあるグリーンがかった淡いイエローの色調で、マスカット、ライチ、ジャスミン、オレンジの花といった香水のような華やかで爽やかなアロマが特徴です。
また、口に含むとグレープフルーツのようなドライで清涼感のある味わいで、爽やかな酸味と心地よい苦味、豊かなミネラル感が一体となり、すっきりとした余韻が楽しめます。
『トラピチェ』が手がけるワインのシリーズ
トラピチェのワインは多くシリーズが存在しており、それぞれ価格帯や味わいが大きく異なります。
では、トラピチェのワインにはどのようなシリーズが存在しているのでしょうか?その特徴と合わせてご説明します。
トラピチェ・ヴィンヤーズ
トラピチェの最も基本的なシリーズで、コストパフォーマンスに優れたワインが『トラピチェ・ヴィンヤーズ』シリーズです。
トラピチェシリーズは、ブドウ品種の個性をストレートに表現することを目的とし、日常的に楽しめるデイリーワインとして造られます。アルゼンチンワインの多様な品種とブドウ本来のピュアな果実味をより気軽に、お手頃な価格で楽しむことができます。
樽熟成は控えめで、その味わいはフレッシュでフルーティー。日常的に気軽にアルゼンチンワインを楽しみたい方におすすめできるシリーズです。
トラピチェ・オーク・カスク
トラピチェのワインの中でも特に樽熟成のニュアンスを加えた、ワンランク上のシリーズ。それが『トラピチェ・オーク・カスク』シリーズです。
このシリーズは、オーク樽での熟成を経ることで、ぶどうが本来持つ純粋な果実のアロマに、樽由来の香ばしさ、ヴァニラ、トースト、ナッツなどの繊細なニュアンスが加わります。これにより、幾層にも重なる香りのハーモニーが生まれます。
樽熟成を経たこのワインは、豊かな果実味と樽由来の香ばしさがバランスよく溶け合い、複雑でまろやかな口当たりを実現します。
樽の風味を求める方、そして少しリッチな味わいを求める方におすすめしたいシリーズです。
トラピチェ・アスティカ
「花」を意味する先住民の言葉に由来し、アロマティックな香りと飲みやすさを追求したワイン。それが『トラピチェ・アスティカ』シリーズです。
ぶどうが持つ純粋で華やかな果実のアロマが際立ち、心地よい香りのハーモニーがグラスいっぱいに広がります。
軽やかな口当たりと、喉をすっと通り抜ける爽快感は、まさに日常に寄り添う理想の一杯。食前酒として、あるいは繊細な和食からカジュアルな洋食まで、幅広い料理とのマリアージュを楽しむことができるシリーズです。
トラピチェ・ブロッケル
トラピチェのワインの中でも特にテロワールの特徴を活かしたシリーズ。それが『トラピチェ・ブロッケル』シリーズです。
「盾」を意味するこのシリーズは、ワイナリーが誇る最高の畑から厳選されたブドウのみを使用しているため、純粋な凝縮感のある果実味に、樽由来の複雑なニュアンスが加わることで、幾層にも重なる奥行きのある香りと味わいが生まれます。
力強くもしっかりとした骨格を備えたこのワインは、口いっぱいに広がる豊かな果実味と樽熟成による複雑味が絶妙に調和し、唯一無二の飲みごたえを生み出しているシリーズです。
トラピチェ・イスカイ
トラピチェがその情熱と技術の粋を集めて送り出す、最高峰キュヴェが『トラピチェ・イスカイ』です。
このワインは、厳選された最良のマルベックとカベルネ・フランを組み合わせることで、圧倒的な凝縮感と複雑味、そして優雅さが共存する唯一無二の味わいを実現します。
この卓越したブレンドこそが、トラピチェの醸造哲学を最大限に引き出し、その土地のテロワールとブドウの力を余すところなく表現しています。
口に含めば、幾重にも重なるアロマと、とろけるような滑らかな舌触りが、飲む者を至福の世界へと誘う、トラピチェ最高峰のシリーズです。
『トラピチェ』のワインの選び方
では、トラピチェのワインを選ぶ際、どのような点に注目すれば良いのでしょうか?
ここでは、トラピチェのワインを購入する際の選び方についてご説明します。
品種で選ぶ
トラピチェではマルベックやトロンテスといったアルゼンチンを代表する品種が多く使われていますが、それ以外にもからカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローといった国際品種も使われています。
それぞ味わいの個性が異なるので、ワイン選びの際にどの品種にするかはとても重要な要素です。
ご自身が飲みたいワインのイメージを膨らませ、そのイメージにあったぶどう品種のワインを選ぶことで、お好みのワインを見つけることができるでしょう。
シリーズで選ぶ
トラピチェのワインにはいくつかのシリーズが存在しており、それぞれ味わいや価格帯が異なります。
実際に飲むシーンや合わせたい料理を思い浮かべ、最適なシリーズを、ご予算に合わせて選択するのが良いでしょう。
購入時チェックリスト
トラピチェのワインを選ぶ際に役立つチェックリストをご用意しました。ぜひ購入時の参考にしてください。
- 自分好みの品種であるかどうか?
- 予算に合ったシリーズのワインかどうか?
『トラピチェ』ワインのおすすめ5選
オーク樽熟成による複雑な香り「トラピチェ オーク・カスク マルベック」

その名の通りオーク樽で熟成された、豊かな香りと複雑な味わいが特徴の「トラピチェ オーク・カスク マルベック」です。
完熟したチェリーやカシスの果実香に、バニラやクローブの甘いスパイスが加わり、ミディアムボディで滑らかな口当たりが特徴です。
リーズナブルな価格ながら、複雑な香りとバランスの取れた味わいを心ゆくまで楽しめます。非常にコストパフォーマンスの良いワインと言えるでしょう。
本格的なオーク熟成ワインの複雑な味わいを、手軽に楽しみたい方にぴったりの一本です。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: マルベック 100%
- 度数: 13.5%
- 生産地: メンドーサ州
- 生産者: トラピチェ(Trapiche)
- 内容量: 750ml
- 渋み: 4:強め
- 甘み: 2:弱め
- 酸味: 3:普通
- 果実味: 4:強め
フレッシュで親しみやすい味わいが特徴「トラピチェ アスティカ カベルネ・ソーヴィニヨン」

トラピチェのアスティカシリーズは、「気軽に楽しめる、フレッシュで親しみやすい」をコンセプトに掲げた、日常に寄り添うワインです。
その中でも、このカベルネ・ソーヴィニヨンは、品種本来の魅力とシリーズの個性が理想的に融合した一本。
グラスからは、カシスやチェリーなどの赤いベリー系の華やかなアロマが立ち上り、それに加えてピーマンや微かなスパイスのニュアンスが奥行きを与えます。口に含むと、豊かな果実味と程よい酸味が広がり、カベルネ・ソーヴィニヨンらしい骨格は保ちつつも、タンニンは非常に滑らかで、驚くほど飲みやすい仕上がりです。
樽熟成を控えることで、ブドウ本来のピュアでストレートな美味しさが際立ちます。複雑さよりも、シンプルにワインの美味しさを楽しみたい方に最適です。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カベルネ・ソーヴィニヨン 100%
- 度数: 13.5%
- 生産地: メンドーサ州
- 生産者: ボデガ・トラピチェ (Bodega Trapiche)
- 内容量: 750ml
- 渋み: 4:強め
- 甘み: 2:弱め
- 酸味: 3:普通
- 果実味: 4:強め
清涼感のあるハーブやスパイスのニュアンス、骨格が特徴「トラピチェ イスカイ マルベック&カベルネ・フラン」

アルゼンチンワインのパイオニア、トラピチェが誇る最上級キュヴェ、「イスカイ マルベック&カベルネ・フラン」は、その名が示す通り「2つのものが1つになる」というコンセプトを体現したワインです。
このワインは、メンドーサのテロワールが育んだマルベックの豊かな果実味と、カベルネ・フランがもたらす清涼感のあるハーブやスパイス、そして骨格が見事に調和しています。
非常に複雑で凝縮感のある味わいは、ベルベットのような滑らかなタンニンと、長い余韻とともに、飲む者を魅了します。
アルゼンチンワインの中でも特にエレガントで洗練されたスタイルを求める方に、ぜひ試してもらいたい一本です。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: マルベック、カベルネ・フラン
- 度数: 14.0% 〜 14.5%
- 生産地: メンドーサ州
- 生産者: ボデガ・トラピチェ (Bodega Trapiche)
- 内容量: 750ml
- 渋み: 4:強め
- 甘み: 2:弱め
- 酸味: 2:弱め
- 果実味: 4:強め
トロピカルフルーツのアロマが特徴「トラピチェ ヴィンヤーズ トロンテス」

アルゼンチン最大のワイナリー、トラピチェが手掛ける、手頃な価格でトロンテスの魅力を手軽に楽しめるエントリーレベルの『トラピチェ ヴィンヤーズ トロンテス』です。
このワインは、マスカットやトロピカルフルーツ、白い花の香りが華やかに広がり、フレッシュで爽やかな酸味とエレガントな果実味を持つ辛口です。
コストパフォーマンスも高く、高品質なトロンテスを手軽に楽しむことが可能です。
トロンテスを気軽に試したい方に、きっと新しい発見となる一本です。
- 種類: 白ワイン
- 品種: トロンテス 100%
- 度数: 13.5%
- 生産地: メンドーサ州
- 生産者: トラピチェ(Trapiche)
- 内容量: 750ml
- 渋み: 1:弱い
- 甘み: 2:弱め
- 酸味: 3: 普通
- 果実味: 5: 強い
樽の風味をまとったリッチでエレガントなスタイルが特徴「トラピチェ ブロッケル シャルドネ」

トラピチェ ブロッケル シャルドネは、トラピチェが誇る高品質シリーズ「ブロッケル」のワインです。テロワールの個性をより深く表現することにこだわった、まさにワンランク上のシャルドネとして誕生しました。
グラスに注ぐと、黄桃やパイナップル、洋梨といったトロピカルフルーツの香りに、ナッツ、バター、ヴァニラなどの樽由来の香りが複雑に重なり合います。
口に含むと、豊かな果実の凝縮感とまろやかな酸味が広がり、クリーミーな口当たりが特徴です。樽熟成を経ているためボリューム感があり、その余韻も長く続きます。
単にフルーティーなだけでなく、樽の風味をまとったリッチでエレガントなスタイルは、カリフォルニアやブルゴーニュの樽熟成シャルドネがお好きな方にも強くおすすめしたい一本です。
- 種類: 白ワイン
- 品種: シャルドネ 100%
- 度数: 13.5%
- 生産地: メンドーサ州
- 生産者: ボデガ・トラピチェ (Bodega Trapiche)
- 内容量: 750ml
- 渋み: 1:弱い
- 甘み: 2:弱め
- 酸味: 3: 普通
- 果実味: 4:強め
比較表
ここまでに説明した『トラピチェ』ワインの特徴を表にまとめました。
購入時の参考にしてもらえると幸いです。
トラピチェ オーク・カスク マルベック | トラピチェ アスティカ カベルネ・ソーヴィニヨン | トラピチェ イスカイ マルベック&カベルネ・フラン | トラピチェ ヴィンヤーズ トロンテス | トラピチェ ブロッケル シャルドネ | |
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写真 |
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|
本体価格 | 2,008 円 |
942 円 |
9,788 円 |
1,375 円 |
2,546 円 |
種類 | 赤ワイン | 赤ワイン | 赤ワイン | 白ワイン | 白ワイン |
品種 | マルベック 100% | カベルネ・ソーヴィニヨン 100% | マルベック、カベルネ・フラン | トロンテス 100% | シャルドネ 100% |
度数 | 13.5% | 13.5% | 14.0% 〜 14.5% | 13.5% | 13.5% |
生産地 | メンドーサ州 | メンドーサ州 | メンドーサ州 | メンドーサ州 | メンドーサ州 |
生産者 | トラピチェ(Trapiche) | ボデガ・トラピチェ (Bodega Trapiche) | ボデガ・トラピチェ (Bodega Trapiche) | トラピチェ(Trapiche) | ボデガ・トラピチェ (Bodega Trapiche) |
内容量 | 750ml | 750ml | 750ml | 750ml | 750ml |
渋み | 4:強め | 4:強め | 4:強め | 1:弱い | 1:弱い |
甘み | 2:弱め | 2:弱め | 2:弱め | 2:弱め | 2:弱め |
酸味 | 3:普通 | 3:普通 | 2:弱め | 3: 普通 | 3: 普通 |
果実味 | 4:強め | 4:強め | 4:強め | 5: 強い | 4:強め |
価格を調べる | Amazonで調べる 楽天で調べる Yahooショッピングで調べる | Amazonで調べる 楽天で調べる Yahooショッピングで調べる | Amazonで調べる 楽天で調べる Yahooショッピングで調べる | Amazonで調べる 楽天で調べる Yahooショッピングで調べる | Amazonで調べる 楽天で調べる Yahooショッピングで調べる |
おわりに
いかがでしたでしょうか?
アルゼンチンを代表するワイナリー『トラピチェ』が手掛けるワインは、世界中のワイン愛好家を魅了し、数々の国際的な評価を獲得しています。
ぜひ一度、この『トラピチェ』ワインを試してみてくださいね。きっとお値段以上の価値を感じてもらえると思います。
今回の記事が、『トラピチェ』を探している方、興味がある方にとって参考になれば幸いです。
※ 価格は2025年8月時点のものとなりますのでご注意ください。