南米大陸の南東部に位置するブラジルで、世界からも認められる老舗ワイナリーである『サルトン』。
数多くのワインを世に輩出しているブラジル国内屈指のワイナリーですが、どのような特徴を持ち、そしてどのようなワインが作られているのでしょうか。
本記事では、
- サルトンの特徴
- サルトンのワインの味わい
- おすすめのサルトンのワイン6選
をご紹介します。
この記事を読めば、サルトンのお好みのワインが見つかります。是非最後まで記事を読み進んでもらえると幸いです。

『サルトン』とは
ブラジルの歴史的なワイナリー『サルトン』は、ブラジルワインの発展を牽引してきた老舗中の老舗です。
1878年にイタリアからブラジルへ移住したサルトン家は、この地の豊かな自然とワイン造りの可能性を見出し、1910年に正式にワイナリーを設立しました。
100年以上の歴史の中で、サルトンはスパークリング、赤・白・ロゼなど多様なワインを生産。特にスパークリングは国内で高いシェアを誇り、その確かな品質は国際的な品評会でも高い評価を受けています。
『サルトン』の特徴
サルトンは、ブラジルの豊かな風土を最大限に活かし、最先端の技術と環境に配慮した持続可能な取り組みを融合させることで、品質と環境保護を両立したワインづくりを追求していることで知られています。
サルトンのワイナリーは、ウルグアイに近いブラジル最南端のリオグランデ・ド・スル州に位置し、ブドウ栽培に適した恵まれた気候と地形に恵まれています。この地域のブドウから造られるワインは、一般的にフルーティーでフレッシュな香りと味わいが特徴です。
また、サルトンは品質向上のために最新の技術を積極的に導入しています。特にドイツ製やイタリア製の機械を用いた瓶詰め工程は、ワインの酸化を防ぎ、香りをより良い状態で保つための工夫です。この先進技術と、環境に配慮した栽培、100%再生可能エネルギーの利用、廃棄物削減といったサステナブルな取り組みへの揺るぎない情熱が相まって、ブラジルワインの品質と持続可能性を牽引する存在として、国内外のワイン愛好家から高い評価を得ています。
その実力は、長年にわたる経験と革新的な取り組みにより、ブラジルワインの品質向上に大きく貢献していることからも明らかです。サルトンは、まさにブラジルを代表する老舗ワイナリーとして、その名を確固たるものにしています。
『サルトン』の生産品種
サルトンは多種多様なブドウ品種を栽培し、それぞれの特性を活かしたワイン造りを行っています。主な生産品種は「カベルネ・ソーヴィニヨン」や「タナ」といった赤ワイン用品種、「シャルドネ」「リースリング」といった白ワイン用品種です。
特に、サルトンはタナをはじめとする力強い赤ワイン用品種を得意としています。これらの品種から造られるワインは、豊かな果実味と骨格のあるタンニンをもたらします。
更に、シャルドネやリースリングといった繊細な白ワイン品種は、清涼感のある酸味と複雑なアロマを兼ね備え、バランスの取れた上質なスパークリングワインを生み出しています。
『サルトン』のワインの種類
ブラジルの老舗ワイナリー『サルトン』は、多くの種類のワインを手掛けており、スパークリングワインは国際的にも高く評価され、日本でも販売されています。
また、赤ワインもエントリーモデルから高品質な高価格帯まで幅広く生産されていますが、
白ワインは日本国内ではあまり見かけないようです。
では、サルトンのスパークリングワイン、赤ワインは具体的にどのような味わいなのか見ていきましょう。
スパークリングワイン
サルトンのスパークリングワインは温暖な気候が育むブドウの特性がよく表れており、フレッシュでフルーティーな味わいで人気があります。
その味わいは、青リンゴやレモンを思わせるフレッシュな香りと、活き活きとした爽やかな酸味が特長です。
細やかでクリーミーな泡と華やかなアロマが魅力。非常に飲みやすく、アペリティフから軽い食事まで、幅広いシーンで楽しめるでしょう。
赤ワイン
サルトンの赤ワインは主に、完熟したベリーやプラム、イチジクなど黒系果実の濃厚な香りと味わいを持ったワインが多く生産されています。
さらに樽熟成によって、チョコレートやコーヒー、バニラ、ドライハーブ、スパイス、ミントといった複雑なニュアンスが加わり、幾層にも重なるアロマのハーモニーが生まれているワインも多く存在しています。
ぶどう本来の力強さを最大限に引き出しながらも、極上のしなやかさを実現するサルトンの哲学。品種や熟成期間に応じて、力強いフルボディからバランスの良いミディアムボディまで、幅広いスタイルが楽しめるのもサルトンの魅力です。
『サルトン』のワインの選び方
では、ブラジルの老舗ワイナリーサルトンのワインを選ぶ際、どのような点に注目すれば良いのでしょうか。
ここでは、お好みのサルトンのワインを選ぶ際の注意点についてご説明します。
品種で選ぶ
サルトンではカベルネ・ソーヴィニヨンやタナといったぶどう品種が使われています。まずは、ワイン選びの際にどの品種にするかはとても重要な要素です。
ご自身が飲みたいワインのイメージを膨らませ、そのイメージにあったぶどう品種のワインを選ぶことが、お好みのワインを見つけるための近道です。
ワインの種類で選ぶ
サルトンの代表的なワインは主にスパークリングワインか赤ワインとなります。もちろんそれぞれ味わいが異なるため、飲みたいワインを選ぶことも重要です。
今の気分や予算、実際に飲むシーン等を思い浮かべ、最適な種類を選択するのが良いでしょう。
購入時チェックリスト
サルトンのワインを選ぶ際に役立つチェックリストをご用意しました。ぜひ購入時の参考にしてください。
- 自分好みの品種であるかどうか
- 飲みたい種類のワインであるか
おすすめブラジルの老舗ワイナリー『サルトン』4選
酸味が穏やかで、親しみやすい味わい「サルトン ロゼ スパークリング」

華やかなサーモンピンクの色調と、きめ細かな泡立ちが美しいロゼスパークリングワイン「サルトン ロゼ スパークリング」
赤いベリーやアプリコットのようなフルーティーな香りに加え、トーストのような香ばしいニュアンスも感じられ、酸味が穏やかで親しみやすい味わいが特徴です。
ブラジルの伝統的なスパークリングワインの魅力と、新しい感覚のモダンなロゼの味わいを両方楽しみたい方に、ぜひ一度試してもらいたい一本です。
- 種類: スパークリングロゼ
- 品種: ピノノワール、シャルドネ
- 度数: 11.5%
- 生産地: リオグランデ・ド・スル州
- 生産者: ヴィニコラ・サルトン (Vinícola Salton)
- 内容量: 750ml
- 渋み: 1:弱い
- 甘み: 2:弱め
- 酸味: 3:普通
- 果実味: 4:強め
タンニンの旨味が溶け込んだ滑らかな口当たり「サルトン クラシックタナ」

タンニンが豊富でありながら、滑らかな口当たりが魅力の「サルトン クラシック タナ」
その名の通りタナ100%で造られた、この地のテロワールを象徴するワインです。
深く濃い色合いを呈し、グラスからはプラム、イチジク、ブルーベリーといった黒系果実の凝縮した香りが立ち上ります。さらに、スミレの花やハーブ、スパイスのニュアンス、そしてオーク樽由来のバニラやカカオの甘い香りが複雑に絡み合い、深みのある味わいを楽しむことができるワインです。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: タナ 100%
- 度数: 13.5%
- 生産地: リオグランデ・ド・スル州
- 生産者: ヴィニコラ・サルトン (Vinícola Salton)
- 内容量: 750ml
- 渋み: 5:強い
- 甘み: 2:弱め
- 酸味: 4:強め
- 果実味: 4:強め
タナ種ならではの力強い骨格と豊かなタンニンが特徴「サルトン インセンソ タナ」

ブラジルワインのパイオニア、サルトンが手掛ける「インテンソ」シリーズは、品種本来の個性を最大限に引き出すことを目指しています。その中でも「インテンソ・タナ」は、タナ種の魅力を存分に表現した、力強さとエレガンスを兼ね備えた一本です。
深く濃いルビー色が輝き、時に紫がかったニュアンスがその凝縮感を物語ります。グラスからは、熟したブラックベリーやプラム、イチジクといった黒い果実の濃厚なアロマが立ち上り、黒コショウやスパイス、ユーカリ、ハーブ、そして樽熟成に由来するチョコレートやコーヒーの複雑な香りが幾層にも重なります。
口に含むと、タナ種らしいしっかりとした骨格と、豊富なタンニンが印象的です。しかし、そこには熟成による滑らかさとまろやかさが加わり、凝縮した果実味と心地よい酸味が絶妙なバランスを保ちます。フルボディでありながらも全体の調和がとれており、長く続く豊かな余韻が心地よく広がるワインです。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: タナ 100%
- 度数: 13.5%
- 生産地: リオグランデ・ド・スル州
- 生産者: ヴィニコラ・サルトン (Vinícola Salton)
- 内容量: 750ml
- 渋み: 5:強い
- 甘み: 2:弱め
- 酸味: 4:強め
- 果実味: 4:強め
複数のブドウ品種が織りなす奥深い味わい「SALTON タレント」

「タレント」は、サルトンの最上級レンジに君臨する、特別な赤ワインです。ローマ教皇がブラジルを訪問した際に献上されたという歴史を持ちます。
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、タナといった複数の品種がブレンドされており、カベルネ・ソーヴィニヨンが骨格と力強さを、単一品種では表現できない豊かな個性を生み出しています。
しっかりとしたタンニンと酸は、熟成によってさらに複雑なアロマへと昇華。深い森を思わせる、きのこや落ち葉、樹皮といった熟成香は、時間と共にその物語を雄弁に語りかけるでしょう。
「タレント」は、サルトンのフラッグシップであり、ブラジルワインの最高峰の一つと言えるワインです。人生の節目や、静かにワインと対話する至福の時にこそ、「タレント」が格別な時間を生み出してくれるでしょう。
- 種類: 赤ワイン
- 品種: カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、タナ
- 度数: 13.5%
- 生産地: リオグランデ・ド・スル州
- 生産者: ヴィニコラ・サルトン (Vinícola Salton)
- 内容量: 750ml
- 渋み: 4:強め
- 甘み: 2:弱め
- 酸味: 4:強め
- 果実味: 4:強め
比較表
ここまでに説明したブラジルの老舗ワイナリー『サルトン』の特徴を表にまとめました。
購入時の参考にしてもらえると幸いです。
サルトン ロゼ スパークリング | サルトン クラシックタナ | サルトン インセンソ タナ | SALTON タレント | |
---|---|---|---|---|
写真 |
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|
本体価格 | 5,500 円 |
4,180 円 |
4,840 円 |
13,200 円 |
種類 | スパークリングロゼ | 赤ワイン | 赤ワイン | 赤ワイン |
品種 | ピノノワール、シャルドネ | タナ 100% | タナ 100% | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、タナ |
度数 | 11.5% | 13.5% | 13.5% | 13.5% |
生産地 | リオグランデ・ド・スル州 | リオグランデ・ド・スル州 | リオグランデ・ド・スル州 | リオグランデ・ド・スル州 |
生産者 | ヴィニコラ・サルトン (Vinícola Salton) | ヴィニコラ・サルトン (Vinícola Salton) | ヴィニコラ・サルトン (Vinícola Salton) | ヴィニコラ・サルトン (Vinícola Salton) |
内容量 | 750ml | 750ml | 750ml | 750ml |
渋み | 1:弱い | 5:強い | 5:強い | 4:強め |
甘み | 2:弱め | 2:弱め | 2:弱め | 2:弱め |
酸味 | 3:普通 | 4:強め | 4:強め | 4:強め |
果実味 | 4:強め | 4:強め | 4:強め | 4:強め |
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おわりに
いかがでしたでしょうか?
ブラジルの老舗ワイナリー『サルトン』は長きにわたりブラジルワインのパイオニアとして、世界中のワイン愛好家を魅了し、数々の国際的な評価を獲得しています。
その味わいは、ブラジル南部セラ・ガウーシャの豊かな大地と、冷涼な気候、そして昼夜の寒暖差が大きい独特のテロワールがもたらす、洗練された果実味と力強い骨格、そしてエレガントな酸が見事に調和し、ブラジルワインの可能性を広げ続けています。サルトンのワインは、まさにブラジルワインの真髄と言えるでしょう。
ぜひ一度、サルトンが長年の歴史の中で培ってきた、この特別なテロワールが育んだワインを試してみてください。彼らが追求する品質と情熱が、きっとあなたの心を豊かにしてくれるでしょう。
今回のサルトンのご紹介が、ブラジルワインの新たな可能性、そして特にサルトンの奥深き魅力に興味がある方にとって、新しい発見となれば幸いです。
▼ 『ブラジルワイン』について、もっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
※ 価格は2025年8月時点のものとなりますのでご注意ください。